第376話両陣営にはそれぞれ思いがある、お前は少し血を流さねばならない

「痛い、痛いよ……ママ、腕のいいお医者さまを呼んで! どうしてみんな役立たずなの? 手が、手がこんなに痛いのに……これ、一生治らないの……」

ソレンがヴェーダの部屋に着くなり、耳に飛び込んできたのは、泣きわめきながらの愚痴だった。

しかも始末が悪いことに、そこには名の通った漢方医が立っていた。ヴェーダの手はどうにもならない――それでも義理を通して見舞いに来てくれたというのに、こんな言い草を浴びせられて、老医師の顔が見るからにこわばっていた。

ソレンは、そこまで愚かではない。ダニエルのように利発な子が出てこなければ、メイソンは本気で会社を自分に任せることも考えたかもしれない。彼にできるのは...

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